片側人工膝関節全置換術における関節周囲注射に併用したクモ膜下モルヒネ 0.2mg、0.1mg、無添加を比較した無作為化二重盲式比較試験

モルヒネ6.png・人工膝関節全置換術(TKA)時の脊柱管麻酔に術後鎮痛を目的としてクモ膜下モルヒネ(ITM)を追加すると、オピオイド関連の副作用が誘発されることがある。マルチモーダル鎮痛法を含む他の疼痛緩和および副作用軽減法は困難だがやりがいがある。本研究では、関節周囲注射(PI)を用いた初回片側 TKA に対する様々な ITM の投与量の有効性を明らかにすることを目的とした。

・本無作為化二重盲式対照試験は、2018 年 4 月から 2019 年 3 月にかけて Vajira 病院で実施した。TKA を受ける患者を、ITM なし(M0)、ITM 0.1mg(M1)、ITM 0.2mg(M2)の 3 群に無作為に割り付けた。全患者が PI を投与された。術後痛スコア、ITM の副作用、整形外科的転帰を比較した。

・本試験では 102 名の患者が登録された。M0(n=32)、M1(n=35)、M2(n=35)。M1 群と M2 群の術後疼痛スコアとレスキュー鎮痛剤の使用量は、最初の 24 時間以内は有意差がなく、M0 群よりも有意に低かった。M2 では、M1 および M0 群に比べて術後 4 時間目に嘔気嘔吐が頻繁に認められ(それぞれ 77%、51%、6%;P< 0.05)、第二選択制吐剤の投与が必要となった(それぞれ 29%、9%、13%;P=0.09)。

初回片側 TKA 後に PI と ITM 0.1mg を併用して得られた術後疼痛コントロールは、ITM 0.2mg で得られたものと同程度であった。ITM を併用しない PI では、疼痛スコアが高くなり、レスキュー鎮痛剤の消費量も多かった。また、術後 4 時間後の悪心嘔吐の頻度と重症度は、ITM 0.1mg 投与時の方が、ITM0.2mg 投与時よりも低かった。

くも膜下モルヒネの投与量は、0.1mg が適当で、これ以上増加しても鎮痛効果は変わらず、オピオイド副作用が増すだけだ。

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