腹腔鏡下手術を受ける患者に対する肺保護人工呼吸:無作為化比較試験

腹腔鏡手術.png・腹腔鏡下手術における気腹やトレンデレンブルグ体位は、術後の肺機能障害の一因となる可能性がある。近年、術中の肺保護人工呼吸(LPV)は、人工呼吸器による肺障害(VILI)を軽減できることが報告されている。著者らの目的は、LPV が腹腔鏡手術における術中の酸素供給機能、肺力学、術後早期無気肺を改善する可能性があるという仮説を検証することである。

・本無作為化比較臨床試験では、腹腔鏡下手術の適応となる 62 名の患者を、一回換気量(Vt)7 ml /kg 理想体重(IBW)、10 cmH2O 陽圧(PEEP)で定期的な肺加圧操作(RM)を併用する肺保護換気(LPV)を行う群と、Vt 10 ml/kg IBW、PEEP 0 cmH2O で RM を行わない通常換気(CV)を行う群に無作為に割り付けた。主要評価項目は、PaO2とFiO2の比(P/F)の変化であった。副次評価項目は、PaO2、肺胞-動脈血間酸素較差(A-aDO2)、術中肺メカニクス、術後 1 日目の胸部 X 線で検出された無気肺の発生率の群間差であった。

CV 群と比較して LPV 群の術中 P/F および PaO2 は有意に高く、術中 A-aDO2 は明らかに低かった。LPV 群の術中の全時点で Cdyn と Cstat は CV 群に比べて有意に高かった(p<0.05)。術後 1 日目の無気肺の発生率は両群間で差がなかった。

肺保護人工呼吸は、様々な腹腔鏡手術を受けた患者において、術中肺酸素化能および肺コンプライアンスを有意に改善したが、術後早期の無気肺および術後 1 日目の酸素化能を改善することはできなかった。

肺保護換気を行うことで、術中の肺酸素化能と肺コンプライアンスを有意に改善できると。

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