院外心停止時の気管挿管と比較した i-gel 声門上気道器具の費用対効果:AIRWAYS-2 無作為化対照試験からの知見

i-Gel.png・病院外心停止(OHCA)時の最適な気道管理は不明である。気管挿管(TI)による合併症は、声門上気道(SGA)器具によって回避できる可能性がある。AIRWAYS-2 クラスター無作為化対照試験では、成人の非外傷性 OHCA を治療する救急隊員が最初に行う高度気道管理(AAM)戦略として、i-gel SGA と TI を比較した。本論文では、試験の費用対効果の分析を報告する。

・英国の国民保健サービス(NHS)と個人向け社会サービスの観点から、TI と比較した i-gel の試験内費用対効果分析を 6 カ月の時間軸で行った。主要評価指標は、EQ-5D-5L 質問票を用いて推定した質調整生存年(QALYs)であった。費用と転帰を組み合わせる際には、救急隊員によるクラスタリングを考慮して、多階層線形回帰モデリングを行った。

・9,296 名の適格患者が 1,382 名の試験用救急隊員によって診察され、AIRWAYS-2 試験に登録された(4410 名の TI、4886 名の i-gel)。6 ヵ月までの平均 QALYs は両群とも 0.03 であった(i-gel-TI の差 -0.0015、95%CI -0.0059〜0.0028)。参加者 1 人当たりの OHCA 後 6 ヵ月までの総費用は、i-gel 群が 3,570 ポンド、TI 群が 3,413 ポンドであった(平均差 157 ポンド、95%CI -270 ポンド〜 583 ポンド)。平均差の点推定値に基づくと、TI は i-gel よりも効果が高く、コストも低かったが、その差は小さく、これらの結果には大きな不確実性があった。

QALYs と費用の群間差が小さいことから、成人の非外傷性 OHCA の初期 AAM 戦略として使用した場合、i-gel と TI の費用対効果には差がないことが示された。

器具の値段だけではなく、気管挿管のためには、多額に実習費用が必要だろうから、それらを含めて考えると、i-gel などの SGA の方が、コストはかなり低くなる可能性もあるな。

【出典】
Cost-effectiveness of the i-gel Supraglottic Airway Device compared to Tracheal Intubation During Out-of-Hospital Cardiac Arrest: Findings from the AIRWAYS-2 Randomised Controlled Trial
Resuscitation. 2021 Jun 11;S0300-9572(21)00223-9. doi: 10.1016/j.resuscitation.2021.06.002. Online ahead of print.

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