赤血球製剤と新鮮凍結血漿の使用量と術中の低カルシウム血症との関係

赤血球製剤.png・重度の低カルシウム血症は、外傷患者における輸血量の増加と関連している。さらに、重度の低カルシウム血症を発症している外傷患者は、死亡率が高く凝固障害がひどい。大量輸血に伴う電解質異常については、外科系の患者ではあまり研究されていない。ここでは、大量輸血を受けた手術患者において、術中に輸血された赤血球製剤と新鮮凍結血漿の量が、イオン化カルシウム最低値と関連するという仮説を検証した。

・大学関連の第四次医療センターにおいて、大量(4 単位以上の赤血球製剤)の術中輸血後の低カルシウム血症を特徴づけるために、後ろ向き観察研究を行った。多変量線形回帰法を用いて、赤血球製剤と新鮮凍結血漿の輸血量が、イオン化カルシウムの低下と独立して関連しているかどうかを評価した。次に、多変量ロジスティック回帰を用いて、イオン化カルシウムと輸血と、以下のの関連性を評価した。(i)死亡率、(ii)急性腎不全、(iii)術後凝固障害。

手術室での大量輸血後の低カルシウム血症は非常に頻繁に起こる現象である(70% の症例)。人口統計学的変数と術中変数を調整した後、多変量線形回帰では術中輸血量が低カルシウム血症と独立して関連していた。低カルシウム血症、術中の赤血球製剤の輸血、術中の新鮮凍結血漿の輸血は、臨床転帰との関連性は示されなかった。

・今回の単施設研究では、低カルシウム血症は輸血量の増加と関連していた。外傷患者とは異なり、低カルシウム血症は手術治療中の死亡率増加とは関連しなかった。今回の知見は、カルシウム補充の診療パターンが改善されたにもかかわらず、大量の術中輸血後に術中低カルシウム血症が比較的高い頻度で発生することを示唆している。

赤血球製剤よりも、FFP 投与で顕著にカルシウム低下が起きる。FFP 1 単位につき塩化カルシウム 2mL くらい必要だったと記憶しているが。

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