スガマデクスとネオスチグミンでのアナフィラキシーの発生率の比較:後ろ向き多施設観察研究

肥満細胞.png・スガマデクスによるアナフィラキシーの症例が報告されているが、その発生率は不明である。逆に、ネオスチグミンへのアナフィラキシーの発生率を評価した研究はない。

・これは、2012 年から 2016 年までに全身麻酔下で手術を受けた患者の多施設共同後ろ向き観察研究で、日本の三次病院 4 施設でスガマデクスとネオスチグミンによるアナフィラキシーの発生率を比較した。診断の質を確保するために、アナフィラキシーを示唆する病歴のある症例のみを、in vitro または in vivo 試験の陽性結果とともに評価した。

・本研究に含まれる全身麻酔を受けた合計 49,532 人の患者から、アナフィラキシーの 18 例が報告された。そのうち 6 例はスガマデクスに起因し、ネオスチグミンには起因するものはなかった。アナフィラキシーに起因する死亡者はいなかった。全薬物またはスガマデクスによって引き起こされたアナフィラキシーの発生率は、それぞれ、0.036%(95% 信頼区間[CI]:0.022-0.057%)と 0.02%(95%CI:0.007-0.044%)(スガマデクス使用症例数の)と計算された。

アナフィラキシーの発生率のみを評価する場合、ネオスチグミンはスガマデクスより安全である可能性が示唆された。全麻酔科医が筋弛緩薬の拮抗薬の選択を再考する余地があると考えている。

アナフィラキシーの 18 例のうち 6 例がスガマデクスというのは、やはり、原因薬物としてはトップなんだろう。

【出典】
Comparison of incidence of anaphylaxis between sugammadex and neostigmine: a retrospective multicentre observational study.
Br J Anaesth. 2019 Nov 29. pii: S0007-0912(19)30835-9. doi: 10.1016/j.bja.2019.10.016. [Epub ahead of print]



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