II 型糖尿病患者で術後悪心嘔吐予防のためデキサメタゾン 4 vs 8-10mg 後の術後高血糖

Postoperative hyperglycemia after 4- vs 8-10-mg dexamethasone for postoperative nausea and vomiting prophylaxis in patients with type II diabetes mellitus: a retrospective database analysis
Journal of Clinical Anesthesia Published Online: August 23, 2015
<ハイライト>
・著者らは、糖尿病患者で、異なるデキサメタゾン用量による血糖値変化を評価した。
・べデキサメタゾン 4mg に比て、8-10 mg では血糖上昇が大きかった。
・PACU でのインスリン必要量もデキサメタゾン 8-10 mg の方が高かった。
・デキサメタゾン用量は、血中ブドウ糖変動の大きさを決定する一つの要因である。

<要旨>
デキサメタゾン2.png・研究の目的は、術後の悪心嘔吐予防のために 4、または 8~10 mg のデキサメタゾンを投与された II 型糖尿病患者で、血糖値の術前から術後への変化を比較することである。

・2006 年 1月 1 日から 2012 年 3 月 31 日に待機手術を受けて、少なくとも 24 時間入院した II 型糖尿病のある、ASA I~IV の 1037 人の成人患者を対象とした、大学医療センターでの後ろ向きのデータベース研究である。術後の悪心嘔吐予防のためにデキサメタゾン 4 または 8~10 mg を投与された。年齢、性別、ASA 分類、身長、体重、体格指数、手術日、術式と所要時間、手術 180 日以内のヘモグロビン A1c(HbA1c値)、麻酔の種類、術前血糖値、麻酔回復室(PACU)と 術後 24 時間の最高血糖値、術中と PACU でのインスリン必要量を測定した。

・未調整分析では、8~10 mg 用量は 4 mg 用量と比較して血糖値の大きな増加(平均±SD)と関連しており、PACU では(58±50 vs 43±45mg/dLで、P<0.0001)、24 時間にわたっては(101±71 vs 67±65 mg/dL、P<0001)。多変量モデルでは、PACU での血糖上昇の予測因子は、デキサメタゾン用量(P<0.0001)、術前の血清ブドウ糖(P<0.0001)、手術所要時間(P<0.0001)、インスリンの総用量(P<0.0001)が含まれた。24 時間にわたる血糖上昇のの有意な予測因子は、デキサメタゾン用量(P<0.0001)、術前の血糖値(P<0.0001)、手術所要時間(P<0.0001)、手術の年(P=0.04)、神経外科手術(P=0.02)が含まれた。このモデルでは、術後ブドウ糖の増加は、4 mg の場合に比べて、8-10 mg デキサメタゾンで 24 時間にわたって、25mg/dL(95%信頼限界、18-32mg/dL未満)高くなると推定している。

・デキサメタゾン 8-10 mg 用量は、4 mg 用量と比較して、有意に大きな血糖の周術期増加と関連している。

[!]:糖尿病のある患者でもデキサメタゾン 4mg ならそれほどの血糖上昇をきたさないということだな。

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