腹腔鏡下胆嚢摘出術患者でデスフルランとセボフルランの早期回復経過を比較するための RCT

デスフルラン5.png・デスフルランやセボフルランのような薬剤を使用した全身麻酔は、特に外来手術のための早期回復に有益である。本無作為化対照二重盲式試験の目的は、腹腔鏡下胆嚢摘出術を受けた患者におけるセボフルランとデスフルランの早期回復経過を比較することであった。

・腹腔鏡下胆嚢摘出術を受ける ASA I/II 患者を、BIS を用いて、デスフルラン(n=30)か、またはセボフルラン(n=30)を投与されるように無作為に割り付けた。使用した薬剤を知らされない独立した試験員が、回復段階中に出来事を記録した。抜管、開眼、口頭反応、修正 Aldrete スコア 9 点達成に要した時間を記録した。

・抜管と開眼に必要な時間は、セボフルラン群と比較してデスフルラン群の方が有意に短かった[9.1±5.0 分 vs 12.5±7.1 分、P=0.049 と 10.1±5. 分2 vs 6.3±4.0 分、P=0.008]。言語反応もまた、デスフルラン群の方が有意に迅速に回復した[12.7±5.4 分 vs 8.7±4.7、p=0.02]。 デスフルラン群では抜管時に有意に高い平均修正 Aldrete スコア[7.1±0.6 vs 6.0±0.8、P<0.001]が見られ、またセボフルラン群より有意に早く 9 点以上の修正 Aldrete スコアを達成した[11.1±4.6 分 vs 17.8±6.9分、P<0.001]。副作用の頻度は両群とも有意差はなかった。

・麻酔からの早期回復に必要な時間は、セボフルラン群と比較してデスフルラン群の方が有意に短かった。

[!]:デスフルラン 43.70円/mL vs セボフルラン 40.4円/mL。使用量はデスフルランの方が使用濃度が高いために 4 倍くらい多いので、4 分の時間短縮のために、4 倍の薬価が値するかどうかだな。新鮮ガス流量 3L/分(空気 2/酸素 1)で 1 時間の麻酔(セボフルラン 1% vs デスフルラン 4% で維持)をしたとき、使用量は、セボフルラン 10ml vs デスフルラン 35ml、薬価に換算すると、セボフルラン 400 円 vs デスフルラン 1520 円。4 分早く覚醒させるための 1100 円はその価値があるか、ということになる。外来手術では意味があるのかな~!?
ちなみに、計算式は添付書に記載されている以下の式を利用した。
消費量(mL)=2.9(デスフルランの係数)×投与濃度(%)×ガス流量(L/分)
消費量(mL)=3.3(セボフルランの係数)×投与濃度(%)×ガス流量(L/分)

【出典】
A prospective randomized double-blind study to compare the early recovery profiles of desflurane and sevoflurane in patients undergoing laparoscopic cholecystectomy
J Anaesthesiol Clin Pharmacol 2019;35:53-7

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