術後急性腎障害の発生率に及ぼすセボフルランベースまたはプロポフォールベースの麻酔の効果:後向き傾向ス

・プロポフォールは虚血性急性腎障害(AKI)から保護するのに役立つ。ただし、このトピックに関する研究はまばらである。本研究は、プロポフォールベースの全静脈麻酔(TIVA)を受けた患者とセボフルランベースの吸入麻酔を受けた患者との間で肺切除術後の術後 AKI の発生率に差があるかどうかを調査することを目的とした。

・三次医療病院単施設での後ろ向き観察研究で、対象は 2005 年 1 月から 2018 年 2 月までに非小細胞肺癌のために根治的肺切除術を受けた年齢 19 歳以上の患者の診療記録を調べた。傾向スコアマッチング後、術後 3 日間の AKI の発生率を、プロポフォールを投与された患者とセボフルランを投与された患者間で比較した。ロジスティック回帰分析もプロポフォールベースの TIVA が術後 AKI のリスクを低下させたかどうかを調査するために使用された。

・分析には 2872 人の患者が含まれた(セボフルラン群で 1477 人、プロポフォール群で 1395 人)。傾向スコアのマッチング後、661 人の患者が各群に含まれた。セボフルラン群の 661 人の患者のうち 24 人(3.6%)が、AKI を発症したのに対して、プロポフォール群では 661 人の患者のうち 23 人(3.5%)が発症した(発生率の差の 95% 信頼区間 -0.019~0.022、P=0.882)。ロジスティック回帰分析は、AKI の発生率が 2 群間で差がないことを明らかにした(オッズ比 0.96、95% 信頼区間 0.53~1.71、P=0.882)。

・この後ろ向き研究では、プロポフォールベースの TIVA を受けた患者とセボフルランベースの吸入麻酔を受けた患者との間で肺切除術後の術後 AKI の発生率に有意差は見られなかった。この後ろ向き研究の方法論的限界を考慮して、これらの結果を確認するためにさらなる研究が必要である。

[!]:TIVA とセボフルランで、肺切除術後の急性腎障害の発生率に差はないと。

【出典】
Effect of sevoflurane-based or propofol-based anaesthesia on the incidence of postoperative acute kidney injury: A retrospective propensity score-matched analysis.
Eur J Anaesthesiol. 2019 May 15. doi: 10.1097/EJA.0000000000001020. [Epub ahead of print]

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